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チャットツールとは
社員同士のやり取りをよりスムーズにおこなえるように「チャット」形式にした連絡ツールです。ビジネスチャットと呼ばれることもあります。
ファイルを添付したり、過去のメッセージを一目で確認できたりするので、社員同士で情報共有をしやすくなり、伝達ミスを防ぐのに役立ちます。
また、業務用の連絡ツールは、パソコンメールをはじめSMS(Short Message Service)やSNS(Social Networking Service)といったものも存在しますが、プライベートと明確に分けることが必要になります。その点で、チャットコミュニケーションツールは、業務専用ツールとして独立しているものの、使用感はプライベートで使用しているSNSに近く、導入ハードルが低いというメリットがあります。
代表的なビジネスチャットツールは以下の通りです。
・Microsoft Teams https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software
・Slack https://slack.com/intl/ja-jp/
・Google Chat https://workspace.google.co.jp/intl/ja/products/chat/
・LINE WORKS https://line.worksmobile.com/jp/
・Chatwork https://go.chatwork.com/ja/
導入率が低迷している中小企業
新型コロナの影響を受けて導入が進んだITツールですが、チャットコミュニケーションツールはどうでしょうか。パーソルホールディングス株式会社によるITツール導入状況の最新調査レポート(下図:引用元 2022年4月 【データから見る企業実態調査】ITツール導入・活用に関するレポートを発表5割以上の企業でテレワーク関連ツールの導入率が向上ITツール予算は約900~4,000万円、約6.5割が「生産性向上」と回答|パーソルHDのプレスリリース (prtimes.jp) )によるとチャットコミュニケーションツールの導入率が32.3%と、意外に低いという印象です。
また日経BPコンサルティングがおこなったチャットコミュニケーションツールに絞った利用実態調査(下図:引用元 2021年10月 企業のビジネスチャット利用実態調査2021 | Biz Clip(ビズクリップ)-読む・知る・活かす (ntt-west.co.jp) )でも、43.0%と半数割れという結果でした。
しかし、従業員規模別に見ると、導入比率は99人以下の企業では16.5%なのに対し、1万人以上の企業では73.0%という結果となっており、従業員規模が大きくなるに従い、導入比率が高まる傾向が顕著となっています。
つまり、いわゆる中小企業の導入率が低いということがわかります。
導入事例:中小企業代表『三好商会』の場合
なぜ、従業員規模99人以下の企業の導入比率が低いのでしょうか。同じ従業員規模に属しているものの、統計に反してチャットコミュニケーションツールを導入している弊社の場合を例に、利活用状況を見てみましょう。
従業員は約30人。2つの事業部と7つの部課で構成されています。利用しているチャットコミュニケーションツールは、Microsoft Teams です。
チャットコミュニケーションツール導入の概要
新型コロナの感染対策として従業員にテレワークを推奨したことで Microsoft Teams の利活用が進みました。特にチャット機能を利用して従業員全員のチャットグループを作り、感染状況の報告や緊急連絡などで活用しています。
パソコンメールの一斉送信と比べ、発信者側は大幅に作業効率が向上しました。従業員からの返答も簡単なリアクションで済むので、コミュニケーションがシンプルになることで、情報共有の頻度が高まりました。それを受けて、各部署でもオリジナルのグループを作り活用しています。
さらに画像を簡単に、直接貼り付けることができるので、情報共有のクオリティが向上し、課題解決までの時間が短縮されました。
例えばパソコンのエラーメッセージなどを送って解決方法を確認したり、イメージを伝えたいときには画像データを添付ファイルにしなくても、スクリーンショットを貼り付けて送信するだけで受信者は閲覧が可能で画像データを開くためのアプリケーションも不要です。
社内連絡の効率化で生産性アップを実感したコールセンター
特に生産性アップを感じているのはコールセンターのようです。
営業担当への取り次ぎの際に電話に出られないことは日常茶飯事。以前はパソコンメールでお客様へのコールバックの依頼や連絡先電話番号を伝えていたものの、パソコンメールを会社貸与のスマートフォンで確認する営業担当は、膨大なメールを受信していることから気づきません。即時対応が必要な内容が伝達されているか、送信者は電話を掛けて「メール見ましたか?」と確認するといった手間が生じていました。
ところが、Microsoft Teams を利用し始めてからは、社内連絡が明確に区別されたことにより、営業担当のレスポンスが向上。またスマートフォン専用アプリがあり、操作性も良く、一瞬で返信ができるので、生産性が向上したと感じている営業担当も少なくありません。
チャットコミュニケーションツール導入のコツ
三好商会で Microsoft Teams が普及した要因は、従業員全員を巻き込んだ活用方法にあると言えるでしょう。
その活用方法はグループチャットです。社内連絡用にチャットグループを作成しメンバーに全ての従業員を設定。パソコンメールのメーリングリストから完全に移行しました。
グループチャットでおこなった社内連絡の一部を紹介します。
・社内スペースの利用変更案内
・有給休暇取得のお知らせ
・取引メーカーの担当者の紹介
・お客様取り扱い商品の斡旋
・社内規定の共有
・訃報
・社内アンケート
このような「日常的な社内連絡」をグループチャットに移行することで、必然的に使用する状況を生んだ結果、「便利で簡単」が浸透し、普及が進みました。使い倒すことこそ「コツ」と言えるでしょう。
チャットコミュニケーションツール利用者の声
実際に利用している従業員の生の声です。
コールセンター担当者
「今までは作業完了のため、メールの返信を長時間待つ必要がありました。相手が受け取ったかどうか、確認することもありました。でも、チャットに移行してからは、既読になったタイミングで作業完了とすることができるので、文字通り一瞬で終わります。」
営業担当者
「チャットに移行してからは、「やり取り」のストレスが無くなったので、チャット上でだいたいの用事を済ませることができるようになったね。前は電話のほうが速いと思っていたけど、めっきり通話回数が減ったね。」
チャットコミュニケーションツールの利用しやすさに加えて、双方向のコミュニケーションが一瞬で成立することで、生産性の向上を実感している様子がわかります。
中小企業にこそチャットコミュニケーションツールが必要
ITツールの導入が進まない中小企業はDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みも遅れていると言わざるを得ません。
これから先、大企業から始まったデジタル化の波が、中小企業に押し寄せてくることは必然です。その波にのまれないためにもデジタル化へ向けた第一歩としてチャットコミュニケーションツールの導入を検討するのは懸命なことです。DXがもたらす「簡単で便利」を体感しやすい最適のITツールだからです。特に Microsoft Teams はチャット機能の他にも会議機能がありテレワークにも対応可能です。この機会にチャットから始めるDXを検討してみてはいかがでしょうか。
三好商会は Microsoft Teams を始めとするチャットコミュニケーションツールの導入支援を行っています。興味のある方はお気軽にご連絡ください。
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