リモートワークがペーパーレス化に一定の効果
コロナ渦で急速に普及したリモートワーク。必然的に資料はデジタルに変化しました。それがキッカケで、現在では対面形式の社内会議でもデジタル資料が定着しつつあると言えるでしょう。
その結果、会議資料人数分の紙が削減されることとなりました。
三好商会では、「オフィス町内会*」という古紙再生の取り組みをおこなっています。会議資料のデジタル化により、古紙の量が減少しました。そのため毎月おこなっていた分別作業を3か月毎としました。
しかしながら、一定の効果があったものの、それ以降は現状維持の状態が続いています。
*オフィス町内会
届いてしまう郵便物やパンフレット
オフィス町内会では、所定の場所に配置してある回収BOXに貯まった古紙の分別をおこないます。
電子帳簿等保存法の施行日が近づくなかで、請求書の電子化を進める企業も増えてきていますが、郵便物には請求書が多く含まれています。
また、取引先から新商材の提案としてパンフレットを配布されることも少なくありません。
そういった状況からも、ペーパーレス化への取り組みは自社のみでは十分ではなく、取引先への働きかけをおこなうことが、新たなフェーズへ進むためのポイントと言えるでしょう。
カーボンニュートラル・SDGsにつながる古紙再生
古紙再生は、資源の有効活用です。紙は森林資源からつくられています。古紙を再生紙としてリサイクルすることで、二酸化炭素を吸収する森林を保護することにつながるとともに、紙ゴミが減少するため、焼却にかかる二酸化炭素排出量の抑制にも貢献できます。
カーボンニュートラルやSDGsの取り組みにつながっています。
古紙分別から見えるペーパーレス化への新たな課題
古紙再生は古紙を分別することから始まります。札幌市では古紙の効果的な回収を促進するため、分別・排出する際の基本ルール「札幌市古紙分別スタンダード」が作成されています。
対象となる古紙は以下の通りとなります。
出典元:札幌市清掃HP
https://www.city.sapporo.jp/seiso/jigyousyo/koshi/documents/manual.pdf
ここで言う「OA紙」は種類が多く、分別作業の大半を占めています。
まずは、どのような分別をおこなっているのか、三好商会を例にご紹介します。
三好商会の属するオフィス町内会では以下のようなガイドラインにしたがって分別をおこなっています。
出典元:三好商会オフィス町内会係
2022年度の古紙再生搬出量の実績をご覧ください。
※経費面では、札幌市の処理施設へ自己搬入した場合と比較すると、約10分の1で済んでいます。
このように、(4)背糊のついた雑誌・封筒 等 が、他の種類と比べて差が非常に大きいのは、1年に1度、取扱商品の印刷カタログ(厚手、背糊製本)が新しくなるために古いカタログを処分することで起こります。
(1)(2)(3)は、いずれも受け取るものが大半ですので、取引先への働きかけによりデジタルへ移行することも可能と言えます。
結果として、見えてくる課題は、印刷カタログを配布するビジネスモデルをどのように変化させるべきかにあります。
印刷カタログは営業活動のフックとして利用されています。社内でも提案商品選定する際にも利用されているのが現状です。
ペーパーレス化は書類が手元になくても、いつでもどこでも業務ができることで生産性向上が期待できます。印刷カタログに依存しないビジネスモデルや業務スタイルへの移行も今後の検討課題とすることも視野に入れる必要性があると言えるでしょう。
また、ペーパーレス化へのファーストステップに「古紙再生」を選択肢としてご検討してみるのはいかかでしょうか。社内でどのような「紙」が、どれだけ利用されているか目視できることで意識改革につながりやすいと言えます。
なお、オフィス町内会を利用されたい方は、お気軽にお問合せください。